2018/02/19 16:46


暇さえあればECの画面を見ながらウィッシュリストを整理している越境レディのみなさん、手持ち無沙汰な数分でファッション業界のこと、少しお勉強してみませんか?第3回にわたってご紹介する《連載:ファッション業界って何?》シリーズ、第1回は「ファッションショー」という言葉に関して少し復習していきましょう。


ファッションウィークって何?


ROBEでも場外スナップなどで定期的にレポートしている“パリコレ”という言葉がファッションウィーク、コレクションの代名詞として一番馴染みがあると思います。ファッションウィークとは、連続する数日間のうちに複数のブランドがファッションショー、コレクションを発表する期間のこと。一日にいくつものブランドが立て続けにショーを行い、都市によっては9日間(!)も続くファッション業界の一大イベントです。



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ファッションウィークは世界各地で行われていて、NY、London、Milano、Parisで3月、9月の年二回ずつ開催されるコレクションが、現時点では最も強い発信力を持っています。それに次いで、世界から注目を集めているのが東京のファッションウィークであるAmazon Fashion Week TOKYO。参加ブランドはベテランから若手まで、東京に拠点を置くブランドが多数。最近ではフィリピンや香港などアジア各国からの参加もみられます。


何をしている場所?


モデルが急ぎ足(演出によっては驚くほど遅い時もありますが)でランウェイを歩く、たった10分足らずのイベントがファッションショーです。出てくるモデルが着ているのは半年先に売り出される服、つまり店頭に並ぶ商品の見本です。簡単に言えば、ファッションショーは来季に売り出す服の発表会ということになります。


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たとえば、2016年10月に発表された服は17年の春夏(だいたい2月初旬くらいから店頭に並び始めます)に売り出される服たち。こんな服着れないよ〜!というものもチラホラ見かけますが、ショーではブランドのシーズンコンセプトを伝えることも目的。なので、実際に売り出す商品以外にも「コレクションピース」と呼ばれるショー用の服も混じっています。(雑誌のクレジットで見る参考商品ってやつですね)。日本のブランドはリアルクローズが多いので、ショーで発表されたものは買える可能性が高いです。もちろん、買い付けられればですが。


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ショーを見ることができるのはセレクトショップや百貨店のバイヤー、ファッション誌やWeb媒体のエディター、ファッションジャーナリスト、SNSで即時性の強い発信力を持つインフルエンサーなどです。バイヤーは買い付ける商品を決めるため、エディターはトレンドを拾い上げ誌面の構想を練るため、ジャーナリストは今のファッションシーンを分析して時には厳しく批評するため、インフルエンサーはより消費者に近い目線で伝えるため、それぞれ真剣に服=半年先の未来と向き合う10分間を過ごします。

そしてすぐ後に開催される展示会へと続く。展示会では実際に服を手にとって細部まで見て、ファッションショーで感じたことの再定義だったり、デザイナーとの交流だったり、居合わせた人とのよもやま話だったり、職種によって目的は異なりますが、様々なことを確認しに行きます。ただ見て「可愛かったね」で終わり、ではないのです。


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知っているようでしらないファッションショーの仕組み、少しは見えてきたでしょうか?ファッション業界の仕組みを知ればもっともっとファッションを楽しむことができるはず!次回は展示会について解説していきます。


※ 文中の写真は全て2015年10月に行われたMercedes-Benz Fashion Week TOKYO(現 Amazon Fashion  Week TOKYO)にて撮影


Text : Azu Satoh


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